チェックリストとは、荷造り、新人の受け入れ、飛行前確認など、繰り返し行う作業の手順を標準化したリストです。ToDoリストとは異なり、使うたびに項目が変わることはありません。毎回、同じ手順をたどります。医療や航空の現場では、シンプルなチェックリストによって重大なミスが減少しています[1]。この考え方は、日々のルーティンにも役立ちます。ここでは、役に立つチェックリストの作り方と、そのままコピーできる場面別の例を紹介します。
チェックリストとToDoリストの違い
ToDoリストには、その日ごとに変わる個別のタスクを記載します。一方、チェックリストは、繰り返し行う作業で毎回使う、同じ一連の手順です。パイロットの飛行前確認や新人のオンボーディング手順はチェックリストですが、「メールに返信する」はToDoです。この違いを知れば、どちらを作るべきか判断できます。
チェックリストの作り方:6つの手順
- 対象となる作業を具体的に名付ける。 「朝の開店作業」「週末旅行の荷造り」「顧客との打ち合わせ準備」のように、具体的な名前を付けます。
- 実際に作業し、すべての手順を書き出す。 一度やってみながら動作を言葉にし、一つひとつ記録します。この段階では、項目をまとめたり編集したりしません。
- 整理して削る。 良いチェックリストの目安は5~15ステップです。使われなくなるチェックリストの多くは、長すぎるか曖昧すぎます[2]。言うまでもない項目は削り、2つの動作を含む項目は分け、別のリストに属する内容は外しましょう。
- 各手順を動詞で始める。 「マシン清掃」ではなく、「スチームノズルを拭く」と書きます。実行できる手順になっているかどうかが、単なるリストとチェックリストの違いです。
- 重要な箇所に確認方法を加える。 特に失敗が許されない手順には、「温度表示が165°Fであることを確認する」のように、検証方法も記します。完了を確認するほど重要でない手順なら、そもそもリストに入れる必要がないかもしれません。
- 実際に使う場所に置く。 自宅に置き忘れた印刷物より、作業しながら終わった項目にチェックを入れられるスマートフォンのリストのほうが役立ちます。EasyNotesのような軽量なメモアプリなら、チェックボックス付きのリストを保存し、複数の端末で同期できます。空港でも店舗でもオフィスでも、必要な場所ですぐ確認できます。
コピーして使える場面別チェックリスト
引っ越し当日
- 銀行と電気・ガス・水道などの事業者に引っ越し日を連絡する
- 引っ越し業者またはトラックを予約する
- 1部屋ずつ荷造りし、箱に部屋名を書く
- 必需品(充電器、薬、書類)を別のバッグに入れる
- 郵便局への転居届を確認する
イベントの準備
- 日付、会場、参加人数を確認する
- 招待状を送り、出欠の返事を管理する
- 食べ物と備品を注文する
- 設営と片付けの担当を割り当てる
- 当日の進行表を印刷して共有する
新人のオンボーディング
- アカウントとメールを作成する
- メンターと最初の1週間のタスクを割り当てる
- 顔合わせミーティングを設定する
- ハンドブックとツールへのアクセスを共有する
- 30日後の面談を予約する
チェックリストでよくある失敗
- 長すぎる。 47ステップもあるリストは、リストではなく、もはや小説です。読むのを飛ばされてしまいます。5~15ステップを目安にしましょう。
- 曖昧すぎる。 「きれいになっていることを確認する」では、漠然としたイメージにすぎず、具体的な手順にはなりません。何をするのか、動作をはっきり書きましょう。
- 机上の内容になっている。 実際にその仕事をする人が作成に関わっていなければ、現場の実情には合いません。初めて作業する人に試してもらいましょう。
よくある質問
ToDoリストには、その日ごとに変わる個別のタスクを記載します。一方、チェックリストでは、荷造り、新人の受け入れ、飛行前確認など、作業を繰り返すたびに同じ手順を使います。繰り返し行うルーティンにはチェックリストを、一度限りのタスクにはToDoリストを使いましょう。
目安は5~15ステップです。短すぎると細部が抜け、長すぎると使われなくなります。30ステップあるなら、2つのチェックリストを1つにまとめている可能性があります。分けて作りましょう。
作業を一度やってみながら、一つひとつの動作を記録します。各手順を動詞で始め、言うまでもない項目は削りましょう。初めて作業する人に試してもらうことも大切です。その人が迷った箇所は、表現が分かりにくいということです。スマートフォンなど、実際にもう一度開く場所に保存してください。
どちらでも使えます。内容がほとんど変わらない定型作業なら、紙でも十分です。一方、リストを持ち歩く場合、その場で完了済みにする必要がある場合、複数の端末で同期する場合は、デジタルが便利です。見栄えのよいものではなく、自分が実際にもう一度開くものを選びましょう。
まとめ
チェックリストがあれば、「何か忘れていないといいけれど」という不安を、信頼できるルーティンに変えられます。作業に名前を付け、各手順を動詞で書き、短くまとめ、実際に使う場所に置きましょう。まずは上の場面別チェックリストから一つ選び、自分の生活に合うよう調整してみてください。
参考文献
- Gawande, A. (2009). The Checklist Manifesto: How to Get Things Right. Metropolitan Books.
- What's the Process For. 「実際に使われるチェックリストの作り方」 https://www.whatstheprocessfor.com/blog/how-to-create-a-checklist