旅日記とは、旅先で見たもの、食べたもの、感じたこと、道中で気づいたことを書き残す記録です。1日数行でも、ノート1冊分でもかまいません。大切なのは、すべてを記録することではなく、家に帰る頃には忘れてしまいそうな瞬間を残すことです。次の旅行ですぐに使える、旅日記のアイデアと書き出し例を紹介します。
旅日記をつける理由
写真を見れば、その場所がどんな様子だったかはわかります。旅日記に残せるのは、そこで何を感じたかです。驚いたこと、ちょっとした不満、偶然出会って予定を変えるきっかけになった人。何年かたってから、雨の日の市場の屋台について書いた一行を読めば、どんなアルバムよりも早く旅の記憶がよみがえるでしょう。書くことで、旅の時間をゆっくり味わえるようにもなります。あとで書こうと思うと、目の前のものをより注意深く見るようになるからです。ペネベーカーの研究を含む感情表出を伴う筆記の研究では、定期的に日記を書くことと、思考が明確になることやストレスが軽減することとの関連が示されています[1]。
旅日記のアイデア(記録しておきたいこと)
- 朝と夜の風景。 光、音、その日最初にしたこと。朝と夜を残すと、一日の輪郭が整います。
- 好きになるとは思わなかった食べ物。 思いがけず気に入った屋台の軽食。名前と値段を書き、最初の一口を表現してみましょう。
- 出会った人。 運転手、宿の人、陽気に間違った道を教えてくれた見知らぬ人。それぞれ一行ずつ書きます。
- 道に迷ったこと(そして戻れたこと)。 道を間違えた経験は、とびきりの思い出話になります。混乱を鮮明に覚えているうちに書きましょう。
- 一日一行。 ほかに何も書けなくても、その日をまとめる一文だけは残しましょう。あとで残りの記憶を呼び起こすには、それで十分です。
- 音と匂い。 礼拝を告げる呼びかけ、海の音、香辛料の屋台。写真には写せない感覚です。
- 驚いたこと。 期待と現実の違い。そのずれにこそ、おもしろさがあります。
旅日記の書き出し例(そのまま使えるリスト)
- 「今日の天気は、まるで___のように感じた。」
- 「今日食べた中で一番おいしかったのは___。なぜなら___。」
- 「今日出会った人から、___を教わった。」
- 「___のときに道に迷い、その結果___になった。」
- 「家にいる友人に一つ伝えるなら、___。」
- 「覚えておきたい小さな出来事は、___。」
- 「この場所について___だと思っていたが、それは間違っていた。」
- 「この旅を色にたとえるなら、___。」
習慣を続ける方法
- ハードルを下げる。 一文でも書けば記録になります。白紙のままでは何も残りません。
- きっかけと結びつける。 夕食後や寝る前など、毎日同じ時間に書きましょう。
- 手がふさがっているときは音声で記録する。 歩きながら一行分を吹き込み、あとで文章にします。
- 推敲しない。 旅日記は自分のためのものです。まとまっていなくても問題ありません。
- 一か所にまとめる。 EasyNotesのようなメモアプリなら、長時間のフライトでオフラインのときでも、旅の記録を検索できる一か所にまとめておけます。ノートを忘れたせいで、習慣が途切れることもありません。
よくある質問
その場所がどう見えたかだけでなく、そこで何を感じたかを記録しましょう。好きになるとは思わなかった食べ物、出会った人、道に迷った出来事、その日をまとめる一行などを書いてみてください。写真には残せない光景や音、たとえば騒音や匂いは、あとになって特に印象深い記憶になることがよくあります。
出発前から始めて、旅への期待を書き留めましょう。その後は、できれば毎日同じ時間に一、二行書きます。何を書けばよいか迷ったら、上の書き出し例を使ってください。習慣が続くよう、記録は一か所にまとめましょう。小さなノートでもメモアプリでもかまいません。
「今日食べた中で一番おいしかったのは___。なぜなら___」「今日出会った人から、___を教わった」「この旅を色にたとえるなら、___」などを試してみましょう。書き出しが決まっていれば、白紙を前に悩まずに済み、普段なら見過ごしてしまう細部も引き出せます。旅先ですぐ確認できるよう、短いリストをメモアプリに保存しておきましょう。
夕食後など、毎日の決まったきっかけと書くことを結びつけましょう。ハードルを下げ、一文でも十分だと考えてください。手がふさがっているなら、一行分を音声で吹き込み、あとで文章にしましょう。昨日書いたページを探し回らずに済むよう、すべてを一か所にまとめてください。
まとめ
旅日記があれば、写真の束のようにぼんやりした旅の記憶が、何度でも追体験できる物語に変わります。上のアイデアからいくつか選び、書き出し例のリストをスマートフォンに保存して、今夜一行書いてみましょう。習慣にするのは思っているほど大変ではなく、その価値は何年もたってから実感できます。
参考文献
- Pennebaker, J. W. (1997). "Writing about emotional experiences as a therapeutic process" Psychological Science, 8(3), 162–166.